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2011年09月22日

9,19「さようなら原発」スピーチ書き出し

きーこさんが、スピーチを全て書き出して下さいました。
ありがとうございます!(多謝)
コピペさせていただきますね。


9,19「さようなら原発」スピーチ書き出し
2011年9月19日  山本宗補撮影

以下ki-koさんの書き出しです
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-853.html#cm

※※※

鎌田慧(ルポライター)さん

みなさん、全国から集まってくれた皆さん、全国から集まれなかったみなさん。
全てのみなさん、私達は今日ここに、5万人集会を成功させることが出来ました
まだ、数は把握していません。厳密に言いまして4万人は突破しています。ありがとうございます。

今日の集会はこれまでの集会の一つの結節点であります。
そしてこれから始まっていく集会の出発点でもあります。
みなさん、まだ、1000万人署名は始まったばかりです。
今日現在100万人は突破しています。しかし、あと900万あります。
これを、みなさん死に物狂いで頑張りましょう。
そして、1000万の声を脱原発に向けて突き付けましょう。

野田首相はこれから国連に行って「原発の安全性を高めて再開していく」ということを
演説するというふうに発表しています。
しかし、安全性と信頼性はすでに破綻しております。
それでもなおかつ再開するというのは、人民に対する敵対であります。

今、日本人の8割に及ぶ人たちは
「原発は嫌だ」「もう、原発は止めてくれ」「原発のない社会に生きたい」というふうに言ってます。
その声を無視して政治が出来る訳がありません。

これまで、どの位の被ばく者が発生しているのか
そして、現在被ばく労働者がどれくらい発生しているのか
これから、分かります。

しかし、その恐ろしい結果を私達は、・・私達は認めなくてはいけません。
そして、その救済を少しでも強く初めて行かなくてはなりません。
そういう意味でも、今日の集会を力強く終わらせることによって
救済運動も進めていきたいと思っております。

原発から脱する脱原発運動は、文化革命であります。
意識を変えていく運動でもあります。

みなさん、
核に依存して生きる事は人類には絶対にできない
核と人類は絶対にできない。共存できないという事は
広島、長崎、そして今度の福島の事故でも証明されています。
どうしてこれ以上の犠牲者を作ることが出来ましょうか?

私達は、原発にさよならを言います。
さよならは、サイチェンとか、オボワールとか、また逢う日までのさよならじゃない。
もう絶対に会わない、会いたくないアディウというのが原発に対する私たちのメッセージです。

もう、原発のある社会はいらない。
そして、これから子どもたちに、平和な社会を残す。
そのためにこそ頑張っていこうではありませんか。

これから、1000万人署名に皆さん頑張って下さい。

そして、来年3月24日、集約集会を開きます
1000万署名の集会を3月24日、日比谷野外音楽堂で開きます
それまで皆さん頑張って下さい。

そして、その間にも講演会とか音楽会とか、いろんな事を考えています
みなさんからのアイディアも募集します

みなさん一緒になって頑張りましょう


04:35
大江健三郎(作家)さん

二つの文書をひいて言話しします
まず、第一は私の先生の渡辺一夫さんの文章です。

「凶器なしでは偉大な事業は成し遂げられないと申す人々もいられます。
それは嘘であります。
凶器によってなされた事業は、必ず荒廃と犠牲を伴います。
真に偉大な事業は凶器に捉えられやすい人間であることを、人一倍自覚した
人間的な人間によって、誠実に地道になされるものです」

この文章は、今、次のように読み直され得るでしょう。
「原発の電気エネルギーなしでは、偉大な事業は成し遂げられないと申す人々もいられます。
それは嘘であります。
原子力によるエネルギーは必ず犠牲と荒廃を伴います」

私が引用します第二の文章は、新聞に載っていたものです。

「原子力計画を止めていたイタリアが、それを再開するかどうか、国民投票をした。
そして、反対が9割を占めました。」

それに対して、日本の自民党の幹事長がこう語ったそうであります。
『あれだけ大きな事故があったので集団ヒステリー状態になるのは心情としてわかる。』

偉そうなことを言うものでありますが、
もともとイタリアで原子力計画が一旦停止したのは25年前の事です。
チェルノブイリの事故がきっかけでした。
それから長く考え続けられた上で、再開するかどうかを「国民投票で決める」そういうことになった。
その段階で福島が起こったのであります。

今の自民党の幹事長の談話の締めくくりは、こうです。
『反原発と言うのは簡単だが、生活をどうするのかという事にたちかえった時
国民投票で6割が原発反対だからやめましょうという、簡単な問題ではない』
そう幹事長は言いました。

原発の事故が簡単な問題である筈はありません。
福島の放射性物質で汚染された広大な土地をどのように剥ぎ取るか、どう始末するか
すでに内部被ばくしている大きい数の子どもたちの健康を、どう管理するか。

今まさにはっきりしている事は、こうです。
イタリアではもう決して人間の命が原発によって脅かされる事はない。

しかし、私ら日本人はこれから、さらに、
原発の事故を恐れなければならないという事です。

私らはそれに抵抗するという、その意志を持っているという事を
先のように想像力をもたない政党の幹部とか
また、経団連の実力者たちに思い知らせる必要があります。

そのために私らに何が出来るか
私らにはこの民主主義の集会、市民のデモしかないのであります。

しっかりやりましょう。



09:34
内橋克人(経済評論家)さん

福島はもとより下北半島の端から、日本中から、世界から
沢山の人が集まって下さいました。
ありがとうございます。

一つだけ注意しなければならないことがございます。
それは新しい原発安全神話

原発安全神話の改訂版、新版。これが、台頭しつつあるという事です。
つまり技術が進めば、発展すれば「安全な原発は可能である」
「安全な原発は可能である」という、こうした安全神話の改訂版
新たな装いをこらして台頭しつつあります。

たとえば、
地下深く原発を埋め込んで洞窟の中で原子力発電を続ける
こういうたくらみ、こうした計画が進んでいるという事であります。

地下、洞窟、穴に原発エネルギーを作る、装置をうずめて、
なおかつ原発を持ち続けたいという、この意図の裏に何があるかです。
それは、私達の国が核武装、核を持って武装することが可能な
そういう潜在力を持ち続けようと、
そうした政治的意図だと思います。

合意なき国策がここまで進んできました。
幾度も幾度も、私達は打ちひしがれた経験、これを活かさなければなりません。

原発エネルギーではなくて、命のエネルギー
命のエネルギーが輝く。そう言う国にしようではありませんか。

今日、その一歩が踏み出されます。
世界が変わると思います。

さよなら「原発」、こんにちは「いのち輝く国」

その第一歩をみなさん方と共に歩き続けたい
そういうふうに、私は喜びとともに、お話しをさせていただきました。

本当にありがとうございました。



12:37
落合恵子(作家)さん

こんにちは
いっぱい声出して下さいね

あなたに会えて本当に良かったです。
でも、あなたに会えたきっかけを考える
と腹立たしくて、腹立たしくて仕方がありません。

この腹立たしさを、新しい力に変えて明日を変えていきたいと思います。

私達の・・これは私の世代ですが
ビートルズの歌を歌って育ちました。
そのビートルズの歌にImagineという歌がありました。

「想像してごらん」
から始まる、あの歌です。

想像して下さい
子どもは、どの国の どの社会に生まれるか
選ぶことはできないのです。
そして、生まれてきた国に、原発があって
この暴走があったことが、今の私達の社会です。

想像して下さい
福島の今のそれぞれの子どもたちの今を
そしてこの国のそれぞれの子どもたちの今を

想像して下さい
スリーマイル島、チェルノブイリ、そして、福島

あの原発大国フランスでも、ついこの間、核施設の事故があり、
殆どの情報を私達は手に入れられない現実を生きています。

今度は どこで
つぎは 誰が犠牲になるのかと
そのストレスを絶え間なく抱いて生きていくのは・・もうイヤだ!

私達はそれぞれ叫んでいきたいと思っています。

放射性廃棄物の処理能力ももたない人間が原発を持つことの罪深さを
私達は叫んでいきましょう。

それは命への
それぞれの自分を生きていこうという人への
国家の犯罪なのです。

容易に核兵器に変わりうるものを持つ事は
恒久の平和を約束した憲法を持つ国に生きる私達は
決して許容してはならないはずです。

想像して下さい
まだ、ひらがなしか知らない小さな子どもが、夜中に突然起きて、
「放射能こないで」って、泣き叫ぶような社会を、これ以上続けさせてはいけないはずです。

わたしは、私達は、みなさんも
この犯罪に加担しないと、ここでもう一度自分と約束しましょう。
原発という呪詛から自由になる事。

もちろん、反戦、反核、反差別は全部一つの根っこです
「いのち」ここから始まります。

今、函館で、大間原発を、あの海を見ながら、函館の駅に向かって歩いている大きなグループがいます。
大間原発の方そこにいらっしゃいますよね。
あるいは昨日、オーストラリアから突然帰国したJunkoさん、
どっかに埋もれているでしょう。ありがとうございます。

世界から、原発と核が消える私達のゴールに向かって歩みましょう
暴力に対して私達は非暴力を貫きます
けれども、あきらめません。慣れません。忘れません。歩き続けます。

この、ひとつのウォークを
怪我人ゼロ、熱中症ゼロ、もちろん逮捕者ゼロで歩きぬきましょう。
お願いしまーす。



17:28
澤地久枝(作家)さん

みなさんこんにちは。
よくいらして下さいました。
こんなに大勢の方が参加して下さって、どれだけ嬉しいでしょう。

最初の記者会見の後、私は姿を消していました
                              大丈夫よだいじょうぶ。一人で立ってる
あの、ひざの骨折と手術という事で50日余り入院したんですね
で、家に帰ってからも、足腰が萎えて、快復がとても遅かったと思います
しかし、今日、「どんなことがあっても立って参加しよう」という意志が
私を立ちあがらせ、歩かせたのだと思っております

昭和の時代には15年に及ぶ戦争の日々があり、
沖縄戦と広島、長崎への原爆投下の果てに敗戦を迎えました。
人類は日本という実験場で初めて原爆を体験したのです。
日本は実験場だったと思った方がいいと私は思います。

その日本に54基もの原発が出来、
福島の事故から半年がたっても、収束の手立てがない事は
原発の本質と歴史の痛烈な啓示を示してはいないでしょうか?

この国は原発などを持ってはいけない国だった筈です。

核が暴走を始めてしまったら、
人類はその暴走を止めたりコントロールするノウハウをまだ持っていないんですね。

そういう危険なものは地球には必要ないと思います。
日本だけが脱原発では済みません。

放射能は、海を超え、国境を越えて広がっていきます。
これは防ぎようがないのです。

原発を含む日本の電力会社は
過去何十年間かバツグンの大スポーンサーでした。
どこに対するスポーンサーであったかはあえて言いません。
みなさんよくご存じだと思います。

何百億円という現金が、原発の安全性PRと、推進のために使われ
その毒は広く広がったようです。

事故の直後から原発や東京電力批判を差し控え
暗に原発養護の言説が大手を振ってまかり通っています。
特にテレビを見て下さい
ひどいものだと思います。

東京電力が役所に最近提出した報告書類は
本文のほとんどが抹消の黒線で消されていました。
何と無責任で傲慢な姿勢なんでしょうか。

こういう、実にレベルの低い、責任を問わない
非常に非科学的な人々に私達の命を握られてきたと思うと
本当に寒気がします。

事故直後、年間被ばく自己許容量の数字を大きく変えた政府発表は
以後の発表に深い不信を抱く原因を作ったと思います。

その限度量さえ越えて事故現場で働く作業員の生命は
誰が保証するのでしょうか?

多くは下請けの労働者なのです
東北はいつもいつも・・・・棄民・・捨てられる対象になってきた割りを食ってきた
歴史的に、ひどい歴史を背負っていると思います。

我が子の健康を案じ、住むべき場所、食べさせるべきものに悩む母親たちがいっぱいいます。
事実を知りたいと彼女たちはみんな望んでいます。
知らなくては対応の仕様がないのです。


原発を無くしたら電気が不足し日本経済は成り立たない
雇用は減り失業率は増え、貧しい二流三流の国になる
展望を失った暗い社会が訪れる
と、威嚇混じりの原発擁護がおおっぴらに語られるようになりました。

しかし、就職難、不景気、委縮しがちな世相は
原発事故以前から慢性症状としてあったのではありませんか?

今ここで、全て原発に帰納して
「だから原発は必要だ」という考え方は何処かですり替えが行われています。
ウソがあります。

私達は、政治不在の社会を変えようとして政権交代を実現させたのですが
しかし、ですね、政治不信が生まれるのは自然なことです。
しかし結果は私達に返ってきます

希望とは、道を見出すべく残されているのは
自覚し考えるこの確率と
個と個の連携、その広がり、つまりは市民運動ではないでしょうか?

今日の集会のこの盛況、また、1000万市民の原発さよならの署名は
私達が求める新しい国作り、世直しに道を開くと思い
私はそこに希望をつなぎます。

同時に、今回の原発事故の原因と経過の真相究明を徹底させたい
政府と東電の秘密主義は原発事故に限らない
この国の悪しき体質を反映しているからです。

今日おいでになっている、特に女性の方達に語りたいと思います。
今日まで一人の戦死者も出さなかった戦後は
「二度と戦争はさせない」と決心した、戦争を体験した日本の女たちの力だと思います。

地球と命を守り平穏な未来を確保するべく、命と、命を生みはぐくむ女性たちが役割を果たすべき時は今です。
血縁を問わず、国境を越えて命を守る戦いには、その、夫、恋人、友人たちもその同志に連なるでしょう。
その周りには私のような高齢の、思いを同じくする人間がいることを確かめあって進んでいきましょう。

「老若同盟」と亡くなられた加藤周一さんは言われましたが
老若男女を問わぬ人間の砦を築いていきましょう。
ここで私達は、負けることはできないのです。

みんなで一緒に力を合わせていきたいと思います。
今日は本当にありがとうございました


25:02
フーベルト・ヴァイガー(国際環境NGO・FoEドイツ代表/逐次通訳)さん

こんにちは
親愛なるみなさん、
福島事故から半年後のこの記念すべき集会で話させていただくことを光栄に思います。

このような計り知れない影響を与える原子力事故が日本で起こったことに、ドイツでも私達は大変な衝撃を受けています。

何十年来反原発で戦ってきたドイツの市民からみなさんに連帯のご挨拶をさせていただきたいと思います。
福島の事故は世界を変えました。

この原発事故は原子力発電がどんな国においても、またどんなシステムにおいても、
私達人間に、社会に、環境に、計り知れない影響を与えるもの
とても制御が出来ないものであることを明らかにしました。

この事故は同時に、政府も企業もこのような計り知れない事故になすすべがない、ということを明らかにしました。

チェルノブイリ事故から25年、私達ドイツ、そしてヨーロッパの人々は知っています。
政府そして原子力産業が何万人もの死者を前にしても尚、
この事故について、小さく見せよう、そして隠そうとしている事を。
そして今もなお、それが続いているという事を。

しかしこの事故は、ドイツやイタリア、ヨーロッパの国々にも大きな変化をもたらしました。

ドイツでは事故の後、今日ここにあるような大きなデモが起こり、
ついに政府は8基の原子力発電所を停止し、
更にその他の発電所についても2022年までに停止することを決定しました。

すなわち、2022年に最大の産業国の一つが「脱原発」を実現するのです。

「脱原発」はもはや、出来るかできないかの話ではありません。
政治的にやるかやらないかという話しなのです。
電力会社の解体や再生可能エネルギーの拡大によってそれは可能なのです。

今私達は民主主義のもとで脱原発を声高く訴えていく時なのです。

半年前にこの国で起こった事は、
二度と、日本でも、そしてどこでも繰り返されてはなりません。
そのために一緒に戦っていきましょう。
そして、一緒に戦わなければこの電力会社の連合に勝つことはできません。
今まさに、脱原発
核兵器のない、原子力のない未来をともに実現しましょう。


ありがとうございました



32:42
山本太郎(俳優)さん

こんにちは
山本太郎です

すごい!
すごい人ですね

おそらく、本当に命を守りたい、生きていたい
日本人の気持ちというのがここに集まっていると思います。今日は。

3.11以降、僕の人生も大きく変わりました。
それは、どうしてかというと、
生きていたいと思ったんですよ。

生きてないとどうしようもないじゃないですか

で、
自分一人生きていてもしょうがないんです
ここにいる皆さんにも、
ここに来れなかった世界中の人達に
生きていないと、意味がないんですよね。

いま、僕たちの目の前には
ものすごい危機が迫ってきていると思います
とにかく、今、生き延びるためには原発を一斉停止するしかないと思うんです。

でもやはり、
目の前の利益を守りたいものたちにとってその発言はものすごく目障りです。

でも、僕たちは違いますよ
命が掛かってますから

テレビ新聞で本当のことというのは、ほとんど流れないと思います。
完全に・・お金ですよね
去勢されて骨抜きにされていると思います。

メディアにとっては目の前の命よりも、やっぱり、お金の方が大事なんですよね
そして今ここまで、いろんな事がらがあからさまになってきてハッキリした事
それは、
「今の日本の政府は人々の命を簡単に無視できる政府だ」ということです。

今、僕たちがこうやって集まっている間にも、
被ばくし続けている人たちがいます。

でも、その事をはっきりと伝えて、動きに出来る政治家というのはどの位いるんでしょうか?

政治家たちに世の中を変えれるというのは、もう、ない話しだとはっきりしたと思います。

一刻も早い、高濃度汚染地域からの人々をサテライト疎開させる。
そして原発を一斉停止させる。

もう替わりのエネルギーはあるんです。
電力は足りているんです。
30%のエネルギー、原子力からは いらない!

じゃないと、僕たちは生きていられない。
世界中にも迷惑がかかる。
とにかく、生き延びたいんです。
みんなで。

今出来る事、
先日、河野太郎さんとお話ししてきました。
その時におっしゃっていました。

デモ、署名、政治家たちにとっては何も痛くない話だと。
沢山集められた署名はどっかの倉庫にぶち込められるだけだと
デモをしていても、ちょっと目障りだなと思われるだけだと

一番必要なのは、人々の力なんですよね
市民の力なんですよ
それぞれの選挙区の代議士の事務所に行って、プレッシャーをかける事です。
今、その代議士が、一体どういう立ち位置にいるべきなのか
どう言うつもりなのかという事をはっきりさせて下さい。

でないと、この先はないと思います
この先の日本は核廃棄物の置き場になるだけだと思います。


今、大人がするべきことは子どもたちを守る事
そのためには、行動を起こすことだと思うんです。

是非力を貸して下さい。
よろしくおねがいします。





36:36
武藤類子(ハイロアクション福島原発40年実行委員会)さん

みなさん、どうぞ一緒に立ちあがって下さい。

みなさんこんにちは。
福島からまいりました

今日は福島県内から、避難先から、何台もバスを連ねて沢山の仲間たちとやって参りました。
初めて集会やデモに参加する人達も沢山います。
それでも、
「福島原発で起きた悲しみを伝えよう」
「私たちこそが原発はいらないと声を上げよう」と
声を掛け合い、誘いあってやって来ました。

初めに申し上げたいことがあります。
3.11からの大変な毎日を、
命を守るためにあらゆる事に取り組んできたみなさんひとりひとりを深く尊敬いたします。
それから、福島県民に温かい手を差し伸べ、つながり、様々な支援をして下さった方々に
お礼を申し上げます。
ありがとうございます。

そして、この事故によって、大きな荷物を背負わせることになってしまった
子どもたち、若い人々に、
このような現実を作ってしまった世代として
心から謝りたいと思います。
ほんとうにごめんなさい。



さて、皆さん、福島はとても美しいところです。
東に紺碧の太平洋を望む浜通り
桃、梨、リンゴと果物の宝庫の仲通り
猪苗代湖と磐梯山の周りに黄金色の稲穂が垂れる会津平野
その向こうを深い山々が縁取っています
山は青く、水は清らかな、私達のふる里です。

3.11原発事故を境に、その風景に目には見えない放射能が降り注ぎ
私達は被ばく者となりました。

大混乱の中で、私達には様々なことが起こりました。

素早く張り巡らされた安全キャンペーンと不安のはざまで
引き裂かれていく人と人との繋がり、「
地域で、職場で学校で、家庭の中で
どれだけの人が悩み悲しんだことでしょう

毎日毎日否応なく迫られる決断
逃げる、逃げない
食べる、食べない
子どもにマスクをさせる、させない
洗濯物を外に干す、干さない
畑を耕す、耕さない
何かに物申す、黙る
さまざまな苦渋の選択がありました。

そして今、半年という月日の中で次第に鮮明になってきた事は
「事実は隠されるのだ」
「国は国民を守らないのだ」
「事故はいまだに終わらないのだ」
「福島県民は核の実験材料にされるのだ」
「莫大な放射能のゴミは残るのだ」
「大きな犠牲の上になお、原発を推進しようとする勢力があるのだ」
「私達は捨てられたのだ」

私達は疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。
でも、口をついて出てくる言葉は
「私達をバカにするな」
「私達の命を奪うな」  です。

福島県民は今、怒りと悲しみの中から
静かに立ち上がっています。

「子どもたちを守ろう」と、母親が父親が、おじいちゃんが、おばあちゃんが
「自分たちの未来を奪われまい」と 若い世代が
大量の被ばくにさらされながら事故処理に携わる原発従事者を助けようと 労働者たちが
土地を汚された絶望の中から 農民が
放射能による新たな差別と分断を生むまいと 障害を持った人々が
一人ひとりの市民が、国と東電の責任を追い続けています。

そして、「原発はもういらない」と、声を上げています。
私達は静かに怒りを燃やす東北の鬼です。

私たち福島県民は故郷を離れる者も、福島の地に残り留まる者も
苦悩と責任と希望を分かち合い
支え合って生きていこうと思っています。

私達と繋がって下さい。
私達が起こしているアクションに注目して下さい。

政府交渉、疎開裁判、避難、雇用、除染、測定、原発・放射能についての学び
そして、どこにでも出かけ、福島を語ります。

今日は遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。
思いつく限りのあらゆる事に取り組んでいます。

私達を助けて下さい。
どうか、福島を忘れないでください。

もうひとつ、お話ししたい事があります。
それは私達自身の生き方、暮らし方です
私達は何気なく差し込むコンセントの向こう側を想像しなければなりません。

便利さと発展が差別と犠牲の上に成り立っていることに思いをはせなければなりません。
原発はその向こうにあるのです。


人類は地球に生きるただ一種類の生き物にすぎません。
自らの種族の未来を奪う生き物が、他にいるでしょうか?

私はこの地球という美しい星と調和した、まっとうな生き物として生きたいです。

ささやかでも、エネルギーを大事に使い、
工夫に満ちた豊かで創造的な暮らしを紡いでいきたいです。

どうしたら、原発と対極にある新しい世界を作っていけるのか
誰にも明確な答えは分かりません。

出来る事は誰かが決めたことに従うのではなく
一人ひとりが、ほんとうに、本当に、本気で自分の頭で考え、確かに目を見開き、
自分が出来ることを決断し、行動する事だと思うのです。

一人ひとりにその力がある事を思い出しましょう。
私達は誰でも変わる勇気を持っています。
奪われてきた自信を取り戻しましょう。

原発をなお進めようとする力が垂直にそびえる壁ならば
限りなく横に広がり繋がり続けていくことが私達の力です。

たった今、隣にいる人と、そっと手をつないでみて下さい。
見つめ合い、お互いの辛さを聞き合いましょう
涙と怒りを許しあいましょう
今つないでいるその手のぬくもりを日本中に世界中に広げていきましょう。

私たち一人一人の背負っていかなければならない荷物が
途方もなく重く、道のりがどんなに苛酷であっても
目をそらさずに支え合い、軽やかに、朗らかに
生き延びていきましょう。

ありがとうございました。


映像はこちらにまとめました
http://maryan.ti-da.net/e3719437.html



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Posted by まあやん at 14:02│Comments(0)日々のこと part2
 
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