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2012年02月28日

モーターサイクルダイアリーズ

モーターサイクルダイアリーズ

「モーターサイクルダイアリーズ」 
監督ウォルター・サレス  製作総指揮ロバート・レッドフォード他
出演ガエル・ガルシア・ベルナル ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
音楽グスターボ・サンタオラヤ
2003年 イギリス=アメリカ

サルトルが「20世紀でもっとも完璧な人間」と評し
ジョン・レノンをして「世界で一番格好良い男」と言わしめた
革命家チェ・ゲバラ(本名はエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナと長いのですね)。

彼は医大を一年休学して友人と二人で南米大陸縦断旅行を敢行しています。
後に記した「チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記」を
R,レッドフォードらが(愛をこめて!)映画化した作品です。

ポンコツバイクでブエノスアイレスから北上し荒野をひた走り、
やがてバイクもお釈迦になりお金も尽きての貧乏旅行。

相棒のアルベルトのキャラもあってそれはそれは楽しそうな珍道中なのですが、
初めて見たアンデスの山やマチュピチュ(当時はツアー客まだいなかったはず)は
どれほど鮮烈に映ったことでしょう。

旅のひとつの目的であるハンセン病患者の療養地での滞在体験も
丁寧に描かれています。

チリの荒野で旅する夫婦出会い、たき火を囲んで話しているシーンでは
「地上げで土地を奪われた。仕事を探すため子どもを置いて夫婦で旅をしている。
銅山に仕事があると聞いている。
あなたたちも仕事を探しているのですか?」
「僕たちは仕事を探してはいない」
「ではなぜ旅をしているの??」
「僕たちは旅をするために旅している」

夫婦は顔を見合わせて「・・・・?」「・・・!」
この双方のカルチャーショックが印象的でした。
妻の方が「旅の無事を祈るわ」と微笑み答えていました。
そして、共産主義者が追われている話・・・
南米の歴史・社会は詳しくはわかりませんが、
二人の青年が社会の現実を目の当たりにした場面が
静かに心に染み入りました。


喘息持ち、聡明で誠実、サッカーはうまいがダンスが苦手、満面のやさしい笑顔の青年
後に偉大な革命家となったエルネストと
少し年上(30歳)で口八丁な愛すべき友人アルベルト(映画の最後でちらっと80歳位の本人が登場)

あ、映画の中で(終わりの方で)アルベルトがエルネストに「チェ」と呼びかけていましたが
「チェ」とは「やあ、おまえ」「ダチ」みたいな親しみを込めた呼びかけなんだそう。

革命の原点ここにあり、とも言えそうなロードムービーは
ゲバラの素顔にぐっと親しみを感じられる作品です。










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Posted by まあやん at 21:46│Comments(0)映画
 
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