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2008年07月10日

サマータイム

サマータイム
「サマータイム」 佐藤多佳子 新潮文庫 2003年

1989年月間MOE童話大賞受賞のデビュー作
(え?童話に入るんですか!)

去年たけしさんがイルカに贈ってくれた本は
森絵都、山田詠美、佐藤多佳子・・・
女性作家による(3人ほぼ共通世代)
思春期前後(6歳~大学生)を切り取った短編集が何冊もあった(意図的なのか)。

その中でこの「サマータイム」は、後で聞いたらたけしさんのイチオシだった。
他の作家はおまけのつもりだったって。えーっ!!!でもね

イルカは森絵都の感想文書いたし、私はといえば
カエルのスイミングスクールで見学しながらとか名護を往復するバスの中でとか
待ち合わせの時とかに、1冊ずつ一話ずつ読んでは、どれもジーン。

中学生ぐらいで読んだなら、どんなに繊細に鮮烈に感じられるんだろう
と思いながらも・・・でも、思春期の恋ゴコロとか
いくつになっても、苦しくて、かけがえのないものとして胸を打ちます。

で、「サマータイム」ね。
たけしさんは、なんて表現していたかしら。
「文章のみずみずしさに圧倒される」みたいに言ってたと思う。うん確かにそうで、
あとがきで、森絵都が熱き恋の体験談のごとく絶賛してます。(^^)

4つのストーリーは前後しながら・・最後につながります。
それが、すっごくドラマチックで、思春期の恋愛が時の流れを経て昇華したような
最後の自転車のシーンは、、、一年前に読んだんだけど、
今思い出しても余韻が胸にきゅんとくるんだよね~。

登場するのは・・1歳違いの姉弟、片腕と父親を亡くした少年、学校のプール、夏休、ミントゼリー、ピアノ、
高原の別荘、引越し、調律師、雪、そして自転車・・。
タイトルはジャズのスタンダードナンバー「サマータイム」から。♪黒



~~~~追記(訂正)~~~~~~~~
ずいぶん勘違いしてました!
昨日ブログを書いたあと本をもういちど手にとって見ましたら
(書く前に手に取るべきですね!)
余韻の残る自転車のラストシーンは
「サマータイム」単体のラストでした。(ありゃりゃ)
すみませんm(__)m 訂正します。

四話は登場人物は共通でつながっているのですが
「サマータイム」があまりにビビッドで
この文庫本全体の余韻と思い込んでたんですね。

ぼくと広一くんとピアノ、自転車そして姉の佳奈・・
やっぱり「サマータイム」が抜きん出て好きなんでした。


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Posted by まあやん at 20:40│Comments(0)
 
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